わたしの部屋の、小さなシンボルツリー。

驚いた。いいじゃん、可愛いじゃん！
日本一と言われた頑固オヤジ。娘は見事に。

今から３年前。私は、ある農家さんの元を訪問しました。愛知県の御津観葉さん。ベンジャミンの品質では日本一と言われる、超一流の農家さんです。

実は御津観葉さん、あまり訪問者を入れたがりません。
御津観葉のお父さん（園主さん）は、非常に無口。業界の中でも「頑固オヤジ」と知られる職人一徹みたいな人。

何も言葉も発しない無口な園主さん。「勝手に見てろ。」背中でそう言ってるように感じました。でも、仕事ぶりには驚きの連続・・・。

「こんなに手間をかけて作っているのか・・・」とビックリしました。

その時、御津観葉さんの娘さんに出会いました。

娘さん、最初は就農せず百貨店に就職。対面販売で植物を3年以上も販売してたそうです。そして高齢なお父さんのことを想い、帰ってきたところでした。

娘さん、いろいろ悩んでいたのを思い出します。
「日本一」と言われる、御津観葉ブランド。他の農家が「割に合わないから」とやめてしまった生産方法を、今でも愚直にやり続けています。
しかしながら、自分が販売の現場で培った感性にも強い想いを感じました。

それから3年。届いたのが、このシタシオン

若い女性の感性。そして、「今どきよくやるわ！」と驚く、御津観葉ならではの手間ひまがコラボレートした、「可愛いだけじゃない」商品です。

苗を４つ使い、寄せ植えして１つの商品に。

この商品。実は、すごく手間がかかってるんですよ！
まず、不要な枝葉を取り除きながら苗を生産。そして、ある程度の大きさに育ったら、同じ形の苗を４本選びだします。

そして苗の土を落とし、裸にした状態で4本の枝を、職人の技術で編んでいきます。

編み終われば、それをまた１つの鉢に植え戻し、そこからまた数ヶ月・・・。

「それが、逆にいいんじゃない」

今回の商品は、「ベンジャミン」ではなくて、その仲間の「シタシオン」。
シタシオンはベンジャミンと樹勢が違うので、ベンジャミンの王道スタイル、「頭は、まんまる」「幹は（中尾彰のネクタイみたいに）ネジネジ」にはならないんです。

ただ僕は逆に、「それでいいんじゃない」と思います。確かに昔は、
「頭の葉は、真ん丸。」「幹は。ネジネジ。」が王道スタイルでした。

でもこれって消費者が求めたスタイルと言うより、作り手が勝手に求めたスタイルですよね。

初めてこの商品を見たとき、「寝起き？」みたいなファジーな感じがツボにはまりました。タキシード着た子より、パジャマ着た子で今回はいいんじゃない？と。

（ここだけの話・・・）
ネジネジ、頭まんまるだと、値段はもっともっと高くなるんですよ！
今回のシタシオン。手を抜いた訳でなくて、時間をかけても真ん丸にならない。だったら、可愛くて、お求めやすい今のスタイルでいいんじゃない！と。

女性目線で選んだ、マット調の植木鉢。

たくさん、たくさん植木鉢があるなかで、御津観葉の娘さんが選んだ植木鉢はこれ！ペタッとしたマット調の色味が可愛い植木鉢。

実はこれ、プラスチックなんですよ！だから、陶器鉢に比べると軽い！それでいて雰囲気はあるので、うちの女性スタッフがこの鉢を見て、「えっ！プラスチックなの！？」って驚いてました。

ただ受皿が無い鉢だったので、透明の受皿を当店でつけようと思います。鉢の色を邪魔しない、クリアな受皿。これまた、いい感じですよー！